2011年8月1日月曜日

第35回PTNAコンペティション 東日本グランミューズ2地区本選

2011年7月30日に行われた、東京、練馬文化センター 小ホールでの、グランミューズ部門(B2,B1,A2,A1のみ)のレポート

B2カテ(40歳以上のアマチュアを対象)

□モーツァルト:ソナタ第3番K.283 1st.mov&2nd.mov → 1st.movでは、発音僅かな甘さが少し、スタッカートとレガートの明確さに不足。2nd.movは歌う美しさを強調してたのが心地良かった…★★★

□バーバー:ソナタop.26 1st.mov → 最初のページでの、音楽が曖昧な部分があったのが残念。それでも丁寧には演奏したのだが、意欲感がやや欠けたのと、ダイナミックスアレンジがもっとあると、メリハリ感が生きると思うのですが…★★★★

□ショパン:ソナタ第3番op.58 1st.mov → 一言、真面目なショパンと言う印象。余興の歌い回しは極力控えた演奏でもありました。アゴーギグも控えにした演奏…★★★★(全国大会出場)

□ショパン:ドイツ民謡による変奏曲(遺作)→全体的を通じて、タッチがハーフタッチだけを選んだような、腰が無い音の代わりにキレイなガラスを鳴らしてるような音が返って禁断的にも聞こえました…★★★

□ラフマニノフ:エチュード「音の絵」よりop.39-1&8 → 1番は流れがやや遅く重い。和音の何カ所で譜読みの間違いがある。8番も1番と同様だか、まだこちらは積極性が垣間見えた…★★★

□ショパン:幻想即興曲op.66 → 全体的にペダルを掛け過ぎるので響きが濁る。右手の16音符が曖昧な発音。また、フレーズの要所で呼吸感が無いのも気になった。歌う事も大事ですが、フレーズの始まりと終わりの意味を知って、間(呼吸感)を入れた演奏を望みたい…★★★

□ショパン:ノクターン第20番(遺作) + ワルツop.70-3 → ノクターンではフレーズの語尾が近くなる時に、何故か崩れがち。また、crese.dim.の山あり谷ありな音楽作りにも不足。ワルツも同様だか、こちらは流れがあった方…★★

□ベートーヴェン:ソナタ第6番op.10-2 1st.mov → 流れはある方なのだが、作曲者本人が書いてる強弱記号をまともに受けてとめ実行しているために、強音がかなり、硬い音色が随所に見られたのが残念。ベートーヴェンの初期時代に書かれたピアノは今のピアノと鳴る音色が違う点を考慮した上での背景を調べた中で、強弱記号を反映して欲しいとも…★★★

□ベートーヴェン:ソナタ第31番op.110 1st.mov → よく歌い流れはあるものの、細かな部分を大事にしなければならない「音」が粗末に出てしまい、全体像がハッキリしなくなる箇所もあるのが残念…★★★

□ヤナーチェク:霧の中で より アンダンテ、アンダンティーノ、プレスト → 全体的に神秘さある幻影とか、曲の中にある秘密みたいな部分を理解してるとも思いました。プレストは時間に切れで聴けず…★★★★

B1カテ(22歳以上のアマチュアが対象)

□ラヴェル:水の戯れ → 久々に聴いたソノリテやエスプリ度の高い演奏。煌びやかなアルペジオの中にも、水がキラキラに輝いた光をも、想い浮かべれるような、ニュアンス豊かなタッチが印象的。ラヴェルの細かなの流れの指示が極端な部分(中間部)もあるけれども、その部分が訂正出来たらほぼ完璧な解釈…★★★★

□スクリャービン:ソナタ第5番op.53 → 響きに注意を払ったかと思えば、速い流れでの部分が意外に響きの整理が出来ないまま、流れてしまう場面もあり、響きをコントロールしたいが故に、全体的に音楽が前に進まないのは些か。細かなパッセージがやや粗雑な点が気になった…★★★

□グラズノフ:ソナタ第1番op.74 1st.mov → 一言で変化球の少ない平坦な演奏。技術は確かにあるものの、音に出てくるのは、一生懸命にさらった音があるが、大胆な音色を引き分けるまでには至っていなかったように思いました…★★★

□グラズノフ:ソナタ第1番op.74 1st.mov → 先ほどの演奏と比較するなら技術的にはこちらの演奏の方が壺は抑えてる方。ただ、キレイに弾こうとする余りに、音色の変化に乏しい。パッセージの外側にある和声の変化にも注意したい…★★★★★

□モンポウ:前奏曲 第7番 +
モンポウ:内なる印象 より 5.悲しい鳥 → 非常に自分の音楽を知り尽くした上の選曲してると言ってもいい。前奏曲では最初の響かせるバス音が少し響かずな箇所も有りましたが、全体的には高度な内容の音楽を繰り広げたと言っても過言は無いでしょう…★★★★★(全国大会出場)

□リスト:バラード第2番 → 全体的に何か、スッキリしない表現が気になりました。一緒のスランプな演奏を思わせるの感じがしました。ロマンティックな歌が伸びやかにあってもいいのでは…。歌を意識しないと和音も羅列な鳴らし方になってしまう…★★★

□スクリャービン:ソナタ第5番op.53 → 響きに色気を感じる演奏。「pp」で奏でられる妖しい歌が良いものの、速いパッセージになると途端に音色の輝きが無くなるも些か。場面場面で音色は変えて弾くべきだろう…★★★

□ショパン:スケルツォ第3番op.39 → 序奏の音符の長さはある程度正確に弾かれる方がベターかも。その後の1小節単位で拍をカウントするべき箇所が少し粗雑に聞こえ、全体的にオクターブに和音が混じるとペダルで響きを響かせ過ぎる場面は些か→★★★

□シューマン:プレスト・アパッショナート(遺作) → 鳴らし方に思い切り性があり意欲も買いますが、もっとテンポを早く上げて欲しい部分もあった。テンポが上がれば、この曲の絡み合いがもっとプラス方向性で出てくる事は間違いと思う。もっとレガートがあり、山あり谷ありのうねるような音楽を目指して欲しい…★★★

□グラナドス:ゴィエスカス 第1集 4.嘆き、またはマハと夜鳴きうぐいす → 響かせ方といい、歌い回しはとても良く弾いてると思う。ただ、音色を大胆に引き分けると言った響きでは無いので、その辺のセンスを磨けばもっといい演奏になるかも…★★★★

□プロコフィエフ:ソナタ第1番op.1 → 音色がやや一色単なイメージがあり、フレーズを感じた演奏をして欲しい箇所も。前向きさのある表現も欲しい…★★★

A2カテ(40歳以上、音大出身者、一般を含む部門)

□シューマン:ダヴィット同盟舞曲集op.6 より 第1集 → 線が太い音色だが、思い切った演奏とも。ただ、流れが重いのが気になります。テンポの改善は必要かと思う…★★★(全国大会出場)

□シューマン:ソナタ第3番op.14 4rd.mov → 一番弾きにくい楽章だが、思い切った流れにしないと、この曲のイメージが沸かない。複雑なパッセージが展開する中にもバス、ソプラノ やテノールと言ったバッハの四声体を思わせる部分が多いので、大胆に引き分けるといいのだが…★★

□リスト:ハンガリー狂詩曲 第8番 → 最初の部分は、やはり奏者が何かを創っていかないと音楽が生きて来ないだろう。ロマン派の場合、ある程度の奏者による想いのある演奏も必要になる場合がある。カデンツァ風な箇所ほど大胆な解釈をして欲しい…★★★

グラズノフ:ソナタ第2番op.75 1st.mov → 音色が硬いイメージ。フレーズが豊かに聞こえて来ない部分も。crese.dim.をやはり楽譜から見ても書いてなくてもそうするべき箇所は意外にあったりする事もある。必死に弾くのは判るのだが、何か音楽を感じた演奏が伝わって来なかったのが残念…★

□アルベニス:イベリア より 第1集 3.セビリヤの聖体祭 → 最初の方の、バス音から響かせる響きに気を取られて、歌の幅が狭い印象が残りました。中間部の幻想的な部分はもう少し前向きが欲しいし、再び、お祭りの表現では響きが硬くなってしまったのが惜しい…★★

□J.S.バッハ:半音階幻想曲とフーガ BWV.903 → 半音階の部分は速めに弾く方が音楽の流れが生きると思う。ロマン派では無いし倍音効果を使うような奏法は好みにもよるが、この曲では控え目にした方が…とも…★★★

□デュティユー:ソナタ 第3楽章「コラールと変奏」 → 最初のコラールが溜めが効かないまま、先へ流れてしまうのは些か。コラールは響きを確認しながら、鍵盤を正しく弾いて欲しい。変奏に入ってからのカウント感は忘れてはいけないと思う。変奏に入ってから一色単な表現になったのが残念…★★

A1カテ(22歳以上、音大出身者と一般を含む部門)

□ラヴェル:水の戯れ → やや音色が細いがキレイさはあるのだが、細かい発音が曖昧になる箇所があるのと、フレーズが明らかに切れる部分に間(息)を作らないのが不自然。中間部はややエチュードのように走ったの残念…★★★

ショパン:スケルツォ第3番op.39 → オクターブからの色々パッセージが徐々に変化して行くのだが、打鍵の曖昧さが目立ってしまい、音色が一色単になってしまい、変化に乏しい感じになったのは些か…★★★

□ベートーヴェン:ソナタ第21番op.53 3rd.mov → 作品の内容は捕らえてはいるが、細かなパッセージに入ると流れが硬くなる箇所もある→★★★

□ドビュッシー:前奏曲集第1巻 5.アナカプリの丘,7.西風の見たもの → 西風から弾き始めだが、楽譜の音符の長さを正確に弾いてない箇所がある。西風を表すトレモロの四分音符が八分音符みたいに解釈してる箇所も見受けられた。アナカプリはテーマよりも伴奏型が鳴りすぎたり、響きを十分に聴かずに先へ行ったのが惜しい…★★★

□スクリャービン:ソナタ第2番op.19 1st.mov → 音色をもっと幅広く用いて演奏した方が、私の好みなのだが、最初の和音が少し鳴らし過ぎる面も。シフト(ソフト)ペダルを使用しない点も些か気になった…★★★

□ベートーヴェン:ソナタ第1番op.2-1 1st.mov&4rd.mov → 非常に変化に富み、初期の若々しさも感じられた演奏。1楽章のシンコペーションの絡む遊び、4楽章のプレストの生き生きさは、作曲者の若い音楽を聞かせていたと思う…★★★★

□スクリャービン:ソナタ第5番op.53 → 最初のアルペジオ、続く、ppの連続のコントラストはなかなか聞かせていると思う。途中からのテーマの和音ブロックのパターンの鳴らし方が些か粗雑に聞こえた。コントラストな点は評価するが、パッセージの点がどうか?…★★★(全国大会出場)

□プロコフィエフ:ソナタ第6番op.82 4rd.mov → 全体的に厳しさとか、張り詰めた緊張感が不足しているようにも思う。もう、気持ち、テンポを速めにした方がこの曲のスリル感を出しやすいかもしれない…★★★★

□ベートーヴェン:ソナタ第21番op.53 3rd.mov → なかなか美音を出す部分ではハッとする(最初の部分)が、変化に乏しいと思う感じも無くは無い。ただ、パッセージが忙しくなると、もう片方の手の歌が薄くなる(中間部)。ベートーヴェンよりもモーツァルトの方が向いてるかもしれない…★★★★

以上、練馬文化センターで行われた、地区本選のレポートを終わります…

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